オデッセイ、交通事故後の車内
もしかしたら、一瞬気を失っていたかもしれない。
ついさっきまで走っていたオデッセイは、既に止まっている。
事故前のオデッセイの車内
オデッセイの社内は、なぜかやたらと静かに感じた。
目の前を見ると、ハンドルから白い物が出ている。エアバッグだ。
エアバッグ、開いたんだ。。。
昔、「ごっつええ感じ」か「がきの使い」でやっていた、松本人志がエアバッグで鼻を痛めた映像が脳裏に浮かんだ。
鼻は痛くない。
それまでエアバッグが開いたら鼻を痛めると思っていたが、ようやく間違いだったと気付いた。
※シートベルトをしていなかったら酷いらしい。
社内を見渡すと、視界がぼやけていた。
眼鏡がどこかへ飛ばされてしまった為だ。
また、視界がぼやける理由はそれだけではなく、オデッセイの社内が白煙に満ちていた為でもある。
これは、エアバッグが開いた為の白煙のようだ。
助手席を見ると、助手席側のエアバッグも開いている。
運転席&助手席のエアバッグがダブルで開いてしまった。
「修理代、かかりそうだな」
なぜか冷静にそんな事を考えていた。
窓の外を見ると、稲が生えている。
ここは、田んぼの中。。。
僕のオデッセイは、田んぼに落ちてしまったのだった。
「マジかよ」
そう思いながら、少しの間眼鏡を探していた。
ダッシュボードの上や足元には見当たらない。
外からは、「大丈夫?」とか、「車から出られる?」等と話しかけてくれる人がいた。
眼鏡が無いのが不安だったが、とりあえず外へ出ることにした。
しかし、外へ出ようにも運転席の外は田んぼの為出れない。
このまま田んぼに出たら、脚がぬかるみにはまって抜け出せなくなってしまう恐れがある。
位置関係からして、後ろのハッチバッグ、もしくは後部座席から出れないかと思い、とりあえず後部座席へ移動。
そこで、ハッチバッグには内側からのノブが無いことに気付いた。
かろうじて田んぼのふちに近いのが、助手席側の後部座席。
僕は鞄を持って、そこから外へ出た。